31.1.15

Our latest contribution to Clutch Magazine vol.36 'Dart Track Racing'


出遅れてしまいましたが、現在発売中のクラッチ・マガジン Vol.36には、イギリスのダートトラック・レース(ヴィンテージクラス)の模様を寄稿させていただきました!

これは特集の扉に使用した写真と同じアングルのものですが、疾走感を出すために、悩んだ末に敢えてボツにした一枚です。 片足を突き出す、ダートトラックのライディングポジションは独特ですね。「鉄スリッパ」と呼ばれる装備がレース中に奏でる「音」を感じていただければ幸いです!

Our latest contribution to Clutch Magazine vol.36 is about the vintage flat track racing in UK organised by DTRA. Congratulations to our good friend, vintage class champion Frank from Atelier Chatokhine and his crew! It was a awesome battle!

27.1.15

Brit Brat Day Vol.07!!



2015年、春のブリブラ日程が決まりました!

今回は、もう一回BSA祭り&前回同様のジャンブルでワイワイ楽しみましょうー!!詳細は改めてお伝えしますが、前回までと同じです。

日時:2015年 3月 7日 (土)

場所:「北の椅子と」

時間:朝10時半スタート、午後1時半終了

参加費:500円 (ドリンク&スナック付き)

お願い:ファミリーでのお越しも大大歓迎ですが、運河沿いの車の駐車はくれぐれもご遠慮ください。苦情がすぐに出てしまうそうです。事前許可がない車でお越しの際は、会場隣の有料駐車場へお願いしますー。

14.1.15

Event News 'British Run' in Spring 2015

いつもお世話になっている、神戸のUK Master氏が岡山にて4月25−26日にBritish Runを開催されます。僕ももちろん参加させていただきます!

詳細はこちらまで。http://tribsa.exblog.jp/20710153/


3月ブリブラの日程もそろそろ決めねば!また、BSA祭りやりましょうか!? もちろんジャンブルと共に・・・

Umata motors & Kawasaki W1SA 1971 (4)


 在英時、BSAのA10を所有していた時期もありました。トライアンフの鉄ヘッドとアルミヘッドの乗り味の違いを味わいつつ、同年代の他のメーカーのバーチカルツインとも比べてみたい、という興味がありました。もし、まだイギリスに住んでいたらNorton ツイン(恐らくは650SS)、やAJSのツインなども試していたと思います。その車両のエンジンはスーパーロケット仕様で、若干ハイコンプレッションになっていました。一度腰上を開けてみた時に、A10の中で一番アツいロケット・ゴールドスターよりもバルブのサイズは小さかったことを覚えています。カムは確か確認しませんでしたが、前オーナー曰くスピット・ファイアーカムではなかったはずです。エンジンの特性としては、全域でスムーズに回るもので、どこかでパワーがぐっと盛り上がってくるのではなくフラットなイメージでした。扱いやすい、という言葉がぴったりくる一台。ノーマルのA10の見た目はボッテリしてるので、トラのスタイリッシュさの影に潜んでしまうのも事実。プレ・ユニット期のトラと思うとまだまだ手が届きやすい、50−60年代前期のバイクとしては狙い目のように感じます。ユニットのBSAは更にその感が強くなりますね。外装の雰囲気の好き嫌いがかなり別れてしまう気がしますが・・・僕が所有していたものは、入手してから少し手を加えて、違うモデルのメッキタンクや、オフロードタイプのハンドル、セミダブルシートやアルミのマッドガードを装着していました。もう少しで、VMX(ヴィンテージ・モトクロス)に出場できるマシンに仕上げられたのに、と悔やんでいます。そうそう、クラッチ・マガジンのVol.8の表紙のマシンがこのA10なんです。

 BSA A10のエンジンデザインは「モーター」という言葉がしっくりくる無骨なもので、それはノートンツインも似た雰囲気の様な気がします。トライアンフの650ccのアルミヘッドのエンジンは、ヘッドの角張りとシリンダー部分の丸みを帯びたくびれとが実にうまく調和したものだなぁとしみじみ。外付けにされて、オイル漏れの元凶の一つと言われるプッシュロッドチューブでさえ「トライアンフらしさ」を表す大事なポイントで、メッキされているので全体にメリハリが出ていますよね。トライアンフ賛歌になってしまいましたが・・・いつか、一番アツい仕様のA10も試してみたいです。W1SAとの乗り味は、BSA A10とは全くの別物です。W1SAの方が、よりドラマがある、とでも言いましょうか。


 W1が登場した1965年は、BSAではもうギアボックスとエンジンが一体式の「ユニット」のA65が幅を利かせ、未だにギアボックスとエンジンが別体であるデザインはもう時代遅れでした。発電も重たいダイナモ仕様。クランクケースのタイミングサイドの「Y」型のデザインはBSA A10のそれを彷彿させるものでした。前時代的で、更に元ネタが明らかな日本製バイクを、わざわざイギリス人が買うとは思えません。イギリスでW1を見たことは、ほんの一度だけでした。そのイギリス人オーナーは英車、日本車の熱烈なファンで戦前戦後のスクエア・フォーを始め、戦前のVツインマチレス、ヴィンセントからブラフ、そして神社仏閣シリーズのHondaなど何十代台も所有している人でしたが、「このW1はすごいよ!A10なんか目じゃないぜ。」とW1を見つけた僕に熱く語ってくれたことが印象的でした。

 このW1というバイクは、その後マルチシリンダーが世を席巻する中、通称W3と呼ばれる74年まで生き延びた化石のようなバイクでした。それだけ愛される魅力があった、ということなんでしょうね。W1SAまでは、シートの裏には細かなスプリンが使用されており、サドルシートからの流れがまだ残っていました。スプリングが若干ヘタっているのか、コーナーを走行中に路面の凹凸を拾って、ボヨボヨと上下すると思わずスピードダウンをしてしまいます。笑 これも飛ばせない、いい理由の一つかもしれませんね!?

 W1、W1Sまでのカラーリングは、僕の中で「60年代」を色濃く感じますが、W1SAからは70年代テイストへと切り替わり、Z1などと並べると年代の移り変わりが一目瞭然です。Z1、Z2の市場での価格を比べると、W1SAは未だ手に届きやすい位置にあります。Z1、Z2が時代の寵児として抜きん出た価値を持つことも確かに理解できますが・・・W1系、特にW1SAは生産台数の多さと、比較的大事に乗られるバイクだったそうで、現存台数が多いことも価値がさほど急激に上がっていない理由のようです。オークションでは、コンプリート車をばらしてパーツで売ってしまう「バラシ屋」という商売が成り立ってしまうほど。年々、実働する個体が減っていってしまうのは何て寂しいことでしょうか。コンプリート車よりも、バラしたほうが手っ取り早く商売になるからだと聞きました。イギリスでは、戦前車や希少車のバイクで無い限り、クラシックバイクのパーツの供給が潤沢なので、このバラシ屋は成り立たないと思います。パーツだけ買えるのは有りがたくもありますが、解体されたバイクの元の写真を見ると、複雑です。


 話が大分逸れてしまいました。何が言いたいかというと、W1SAは60年代を色濃く感じさせてくれる車両ながら、70年代の足音も聞こえる、良い意味で中途半端な立ち位置にいるバイクだと思います。タイミングサイドのケースも、このモデルからデザインが変更され、カワサキの「W」とラインが誇らしく入ります。(それまでは「Kawasaki」と入るだけでした。) また、その片端の部分は、足との干渉を避けるためえぐられた形になっています。この気遣いに、日本人が作ったバイクなんだなーと嬉しくなったりします。日本の田舎道を走るために、地元の懐かしの焼き鳥屋にふらっと行くのにも、最高の一台です。


W1自慢へのお付き合い、ありがとうございました。

7.1.15

Umata motors & Kawasaki W1SA 1971 (3)


 渡英前は、SR500とW650を所有していました。W650はツーリングにもっと気軽に行けるように、そしてノーマルのままで乗りたいと思えるという理由から購入しました。周りの仲間内では、クラシック・トライアンフなどへの乗り換えが多くなり、羨ましかったですが、英車は渡英するまではガマン、とずっと決めてきました。笑

 手に入れたW650は運良く(?)PoshのW1タイプのサイレンサーが装着されているものでした。W1へのひっそりとした憧れと、W650は全く関係無かったのですが、低回転では程よい振動と、ぐぐっと引っ張っていってくれる頼もしさ、そして音が心地良かったです。高回転ではレッドゾーン近くまですんなりと回り、力強い排気音の粒があっという間に小さくなり、振動はすっと収まります。それとは裏腹に攻撃的なサウンド、強烈な加速へとキャラクターがごろっと入れ替わるので、まさに一粒で二度美味しいバイクでした。一速で一気に引っ張って、60km/hを超えたぐらいで2速へ入れ、続いて3速、4速へと続けていくとあっという間に160kmに到達してしまうほど。そして、その乗りやすさゆえ、日本が狭く感じたぐらいです。(あくまで、若干チューンが施され、パワーと振動が増えていたSR500と比べて、の話です。)

 W1は重い、遅いと言われますが本当でしょうか? 車重は210kgで、W650と同じです。もっと重いかと思っていましたが、「このぐらいだったら」と感じました。ちなみにダブルディスクのW3になると、もうちょっと重くなってしまいますので更にずっしり感が増すそうです。クラシックトライアンフや、BSA Rocket Gold Starと比べてみると、30kg以上の差がありますので「ものすごく重い」とも言えますね。笑

 遅いかと言われれば、「遅いよ。」と言います。でもこれは、本当であって本当じゃない。まあちょっと待ってください。71年製のくせに(?)まだ4速しかありません。そしてギアの間隔がゆえ、4速80km/hで走っているともう一速探してしまうことが良くあります。「ああ、もう終わりかよ、なんだもう一速欲しいな。」と一瞬舌打ちしそうになりますが、「ああ、でも80km/h出てるんだったら、これでもいいんじゃないかな」とふと肩の力が抜けてくれるのです。そう、80km/hで走ることがストレスにならないバイクなのです。これがカフェレーサーのトライアンフや、BSA Gold Starであれば、もう少し速度を上げたくてストレスが溜まってしまいます。

 ここまでで終わってしまうと、「やっぱり遅いバイクじゃないか」ですが、そうではありません。気が向いた時に3千回転を超えた辺りから、スロットルで更に喝を入れてやります。それまでしならせていた竹が、びよーんと勢い良く伸びるように、エンジンの底の方から力強い雄叫びと共にパワーが見る見る湧きだして来るのです!その溢れ方は、獰猛さもちょっと感じるほどで、その豹変ぶりが最高なのです。ワイルドに扱うと、存分にワイルドになってくれる、こやつも一粒で二度美味しいバイクだったのです。笑 とは言うものの、前述したように80km/hでの心地良さがあるので、100km/hを越えての高速道路巡航は楽しくありません。そういう面では「遅い」とも言えるのでしょうね。

 また、W1SAを所有して思ったことの1つに、W650がいかに良く出来たバイクか、をしみじみ感じました。(今はW800ですね。)W1SAで感じられる、弾けるような排気音と程よい振動、その美味しい部分をW650は80km/hまでの中でしっかりと感じさせてくれるなーと思いました。どちらがオススメか、ともし聞かれても、答えには困りますね。その人のバイクとの付き合い方でどっちでも最高になり得る、としか言えません。これはどんなバイクでもそうだと思いますが。がっかりしたことを強いて挙げるのであれば、あの弾けるような音は、後ろから聞かないと存分に味わえないということです。笑 乗車している本人は、タイミングケースから聞こえてくる「ヒューン」というギアの音が思いの外大きく、最初はちょっと抵抗がありました。

 アイドリング時は、規則的なメカノイズが心地良く、これまで乗ってきたバイクの中でアイドリング時にさえ愛着をもった初めてのバイクです。「あー、頑張ってプッシュロッドが上下してくれてんだなー。OHVらしいってこういうことかー。」と何だか温もりさえ感じてしまうのです。W3が登場する映画「彼のオートバイ、彼女の島」での冒頭のシーンで、信号待ちのシーンでタンクを抱きしめてしまうシーンがありますが、ちょっと気持ちがわかりました。笑 タンクの上に手をおいて、ポンポンと叩きたくなる、愛らしい奴なんです。(僕より歳上なので、先輩なんですが。)

 ちなみに、映画のこのシーンはYoutubeで見れますので興味がある方はぜひ。ミナミの帝王でご存知、竹内 力さんの初主演映画だったそうです。

つづく (次で終わります!)

6.1.15

Umata motors & Kawasaki W1SA 1971 (2)


 W1SAと引きあわせていただいた、尼崎の馬田モータースさん。

 この車両は、倉庫の中で20年以上眠っていたそうで、全体的にいい感じにやれています。元々、気軽に乗りたいと思っていたので、まさにパーフェクトなものでした。年輪とでも言えるものがちゃんと残っていて、エンジンなどがちゃんと調子の良いものが理想でした。だからクランクケースなどのくすみもポリッシュしようとは思いません。この時代を象徴する(?)大きなウィンカーも最初は嫌でしたが、慣れてくるとこれ以外の選択肢がないように感じてくるから不思議なものです。

 入手してから7,8ヶ月ほどが経ちました。(2015年1月現在)最初からお話頂いていた、クラッチの軽い張り付きがあるものの、基本的には絶好調で2014年の秋には和歌山の「英車の集い」にもこの車両で参加しました。(BSA Gold starはその頃、ダイナモ破損により部品待ち状態。トライアンフのカフェレーサーはヤレヤレなので英国車を愛する大先輩達の前に乗って行くには気が引けた、などなどの理由により選ばず。)

 W1SAは、1990年代後半のRockersイベントで並走して以来、「いつかは」と願っていた一台でした。どっしり&堂々としたポジションと、やっぱりその「音」。トライアンフなどの英車とは違う、乾いて、歯切れがよく、パンチが効いた音にすっかりやられました。とは言っても在英時は兎にも角にも英車一本だったので、帰国後、日本の景色の中で生活するようになってから気分が盛り上がってきました。イギリスで覚えた、カントリーサイドでの豊かなライフ・スタイルへの憧れもあり、「日本のカントリーサイドにマッチするのは、当然日本で作られたバイクだろう。」という考えも加わって、いつか沸々と所有したい、という気持ちが湧いてきました。

 ご縁があってうちの子になった、W1SAは1971年製。W3と同じ、通称「大根マフラー」という騒音規制への対策がなされる以前の、あの憧れた排気音を奏でてくれるもの。知識は、色々な方々から教えていただいたものや、本からの受け売りではありますが、メインキーを取り付けるラグがフレームに付いており、生産の番号が比較的若めのことから初期型、と言われるようです。



 タンクは最初にリペイントされたW1SA用が装着されていましたが、山道を元気よく走った後に、ガソリンコック付近よりちょっと滲むようになってしまいました。ひとまず応急的には対処したものの、馬田さんに相談したところ、ご好意で新たにリペイントされたタンクと交換していただきました。信頼できるショップから購入させていただくことが、本当に有難いとしみじみ思いました。また、和歌山のツーリング後に、気になる点があっていくつか質問させて頂いた時のこと、キャブのスロージェット番号、スクリューの位置、クリップの段数を覚えていてくださったことにも驚きました。ある症状について尋ねた時も、W1の構造をきちんとご存知だからこそのアドバイスをいただき、本当に心強く思いました。バイクの整備は、あれやこれやと素人整備でやってしまいます。それが僕にとってはクラシックバイク・ライフの楽しみと、ささやかな追求でもありますが、「プロ」に委ねることで安心してそのバイクに「楽しく乗る」ことに集中出来ることも、やっぱりいいよなーと改めて感じたきっかけにもなりました。

 その後、タンクはW3用のキーロック付きのタイプとなりました。聞いた話では、W3発売後にカワサキへW1SA用のスペアタンクを注文すると、W1SAのカラーリングでロック付きが送られてきたそうなので、アンマッチングとは一概に言えないそうです。個人的には、W1SA用のキャップの形が美しいとは思いますが、今ではロックに使う小さな「Kawasaki」と刻まれた味の出たキーにも愛着があります。

つづく

5.1.15

Umata motors & Kawasaki W1SA 1971

運命の出会い(?)から、2014年の春にW1SAを購入させていただいた尼崎の馬田モータースさんが移転されました。新住所はこちら。(掲載の許可はいただきました。)

馬田モータース 新店舗
〒662-0971 兵庫県 西宮市 和上町 4-16
TEL: 0798-33-0212

2号線と171号線の近くで、僕にとってはちょっと近くなりました。

先代から続いた味のある店舗で、撮影をさせていただいていて良かったです。いつかお披露目をと、思いましたがこれを機に。フランスのカフェレーサー誌でのコラム「Hiro」にもご登場頂きました。





次はこの勢いで、気ままなW1SA インプレッションへと続きます!?
しばしお付き合いください。

2.1.15

The 33rd British Run


2014年秋に開催された、「第33回 英車の集い」から






















 楽しい旅に同行させていただきました。
UK Masterさんありがとうございます。

UK Masterさんが主催される、春の英車ミーティング!


3月には、再びブリブラ開催予定!
本年もよろしくお願いいたします!!