30.12.16

トライアンフ 水冷 ボンネビル T120試乗!

今年最後の更新は、「クラシック・ブリティッシュバイク乗りによる、新型ボンネビルのインプレッション」シリーズの最終編となる、T120 ボンネビルのインプレッションをお送りします。




新生・水冷のボンネビルの
懐の深さと、クオリティを味わう

Photo/Text Hiro 前田 宏行 (Rustless Production)

この水冷 T120 ボンネビルはストリートツインが持つ軽快さとは違うどっしりした存在感が印象的だ。ストリートツインのフロントはシングルディスクでキャストホイールとなっているが、ボンネビルのフロントはダブルディスクが奢られ、クラシックなスポークホイールとなっている。タンクの容量もストリートツインの12Lと比べ、こちらは14.5Lなので、タンクのシェイプが膨よか。ボンネビルはこれまでの空冷モデルと通じる佇まいのように思えた。

ストリートツインは900ccだが、こちらは1,200ccだ。クラシックな佇まいのバーチカル・ツインのモーターサイクルで「リッター超え」というのは何とも魅力的に思えてしまう。それだけの排気量があるにも関わらずスリムな仕上がりとなっているのは、まさにトライアンフのバーチカルツイン・エンジンの時代を超えた最たる魅力ではないだろうか。ストリートツインのボア・ストロークは84.6mm x 80mmで、ボンネビルは97.6mm x 80mm。ストロークは両車とも共通でボアのサイズが違うため、ボンネビルはよりショートストロークとなっている。圧縮はストリートツインの方がボンネビルより若干高く、更にスラクストンが高い設定となっているようだ。

ボンネビルのホイールベースはストリートツインやスラクストンよりも長く、キャスターアングルも一番大きくなっていることからも、ストリートツインの軽快さとは違う、安定感に重きをおいていることが分かる。乾燥重量もストリートツインと比べると実に26キロもの差があることからも、跨った時に感じる重量感も全く違うものだ。



エンジン周りの味付けも個性が分けてある。ボンネビルのシリンダーフィンのサイズはストリートツインとは若干違うようで、シリンダーヘッド同様にフィンの端面は金属の表情が生かされている。またロッカーボックス、エキパイのクランプやエキゾーストも上品なメッキ仕上げ。トライアンフのバーチカルツインには欠かせない、ピーシューター型のサイレンサーは「ボンネビル」には不可欠な装備と言える。後ろから見た際に「ハ」の時にサイレンサーが外に広がっているのは人によって好みが別れるかもしれない。上品さで言えば、クラシック・トライアンフ同様にまっすぐに後ろを向いている方が「らしさ」は漂うところでもある。シートやグラブレールの形状も、全体のバランスと良い塩梅。



ボンネビルのインジェクション部には60年代後半までトライアンフに採用されていた、アマル社の「モノブロック」というキャブレターを模したカバーが装着されている。エアフィルターもパンケーキ型と呼ばれるクラシックなものをベースとし、マニア心をくすぐられるところでもある。しかし、このカバーには特に機能が持たされていないことが惜しい・・・とも思ったが、それは欲張りすぎなのだろう。贅肉を出来るだけ削ぎ落としたストリートツインと、ステイタス性も重視し、ドレスアップされたボンネビル、という立ち位置。



それでは試乗のインプレッションを。

1速で優しく駆け出し、2速へと。スルスルスルっと、スムースにスピードに乗って行く。大排気量ならではの、背中をす〜っと押してくれるゆとり。これがリッターバイクである、新生ボンネビルが与えられた器の大きさと言える。押し引きはストリートツインと比べるとさすがに重たいが、走りだすとその重量をネガティブに感じることは皆無だった。ダブルディスクとなったフロント周りの重さも、短い試乗の間では特に不満を感じなかった。シングルディスクでも事足りそうな気もするが、排気量やタンデム走行時、そして長旅のことを考えると、あるに越したことはない装備だと納得。

発進時に、2速へ送り込みスロットルを元気に開けてみる。「加速感」は低速の力強さに溢れるストリートツインに軍配があがるように感じた。せわしなく操作するのではなく、あくまでジェントルに駆けることがT120には良く似合う。街中では5速に入れることは少なく、6速をメインに使用するのは高速巡航時ぐらいだろう。6速で80キロ弱で走行するともたつきがあるが、じわっと絞るようにアクセルを開けていくと、それに伴い大排気量のバーチカルツインが粘ってくれる。エンジン内部の爆発を感じながら、振動、音とともに速度がグングンとのってくる様を味わうのも、一つの楽しみだ。何と言っても1気筒あたり600ccなのだ。

タコメーターを装備する2連のメーターは、クラシックなスミスの「グレー・フェイス」と呼ばれるメーターを意識してあるようで、丸みを帯びたベゼルのカバーも良い雰囲気だ。ヘアライン仕上げのステー。そして重厚さを演出する1インチのハンドルバー。50年台から60年台前半の雰囲気を纏わせるには、このハンドル経がやはり肝だ。トップブリッジのハンドルクランプも、弱冠だが手前にオフセットするようになっており、60年台前半の別体トライアンフらしさが演出されている。



タンクはストリートツインよりも一回りほど大きなもので、上から見るとその違いは明確だ。ストリートツインで筆者が好きなポイントである、タンクの左右から見えるシリンダーヘッドの張り出しが、T120では見えない。この辺りは、クラシック・トライアンフのUK仕様4ガロンタンクのボテッとした感じと相通ずる物がある。ストリートツインのタンクは、60年台の後半のUS仕様の、カジュアルな印象を受けるナロータンクを想起させるものだ。

今回の試乗車のカラーはシンダーレッドで、陽の光にあたると表情が変化する深みのある色合いだ。信号待ちで目に入ってくるハンドル周り、そしてタンクのペイントの質感がとても高い。「美しいモーターサイクルに乗っているのだ」という嬉しさが湧き上がってきたことが印象的だった。




旅の相棒として、色々な景色の中を駆ってみたいと思わせられる。
誰かと競うような走りをする必要もないのだと、語りかけてくれる。
初心者でも、ベテランでもそれぞれの走りに歩み寄ってくれる。

賢く、美しい駿馬、それが21世紀のトライアンフ ボンネビルというモーターサイクルではないだろうか。



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Special Thanks:
トライアンフ神戸

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28.12.16

トライアンフ 水冷 ボンネビル スラクストンR試乗!

試乗から半年経ってしまいましたが、スラクストンRとT120 ボンネビルについての試乗記をお伝えしようと思います。


ストリート・カップ、ボバー、ストリート・スクランブラー、スラクストン(スラクストンRではない)、T100とかなりラインナップが増えました。だからこそ、最初に新型としてリリースされた、ストリートツイン・ボンネビル・スラクストンRという、これらの3型を基準とすることが、多様に広がるボンネビル・シリーズから自分に合った一台を見つける近道になるのかも、と思い試乗記の続編をようやく仕上げるに至りました。

では、今回はスラクストンRのインプレッションをお送りします。



「圧倒的なカリスマを放つ、カフェレーサー」


Photo/Text Hiro 前田 宏行 (Rustless Production)

スラクストンR(以下スラクストン)と対面すると、乗り手にもある種の「気合い」を求めてくる雰囲気を感じる。簡単には操らせてくれそうにない、という緊張感はスポーツ・バイクならではのものであり、すでに「カフェ・レーサー」としての佇まいへの及第点を送るところだ。

T120 ボンネビルには2種類の走行モードが用意されているが、スラクストンには「スポーツモード」が加わり3種類となる。どれほど違うものなのかと、試すまでは怪訝だったが2速に入れて、勢い良くスロットルを開けた途端、通常の「ロードモード」とは明確に違う獰猛な加速に、心臓の鼓動が思わず引っ張り上げられてしまった。



Yamaha SRのキャブ車で例えるならば、「レインモード」は負圧キャブ。「ロードモード」は強制開閉のCVやCRキャブ。そしてこの「スポーツモード」は加速ポンプ付きのFCR、と言えば分かりやすいだろうか。そしてこのスポーツモードこそ、スラクストンの真骨頂だ。加速と風に備え体を伏せる、そして右手でエンジンに鞭を打つと噴き出るように反応する加速。うわっと一気に縮まる目前の車との距離に、フロントブレーキを入力すると、スポンジが落下のショックを包み込むような感触で、あっという間に減速する。このパワーには、これだけのフォークやブレーキが必要な理由が良く分かる。伊達じゃない・・・忙しくギアを上げ下げし、低回転から引っ張るのか、高回転を維持しようとするのか、、、どんな加速を引き出してやろう、と誘惑されてしまう。6速、5速、4速と、ギアを足早に落としていく時のタッチも楽しいものだった。


とはいうものの、いつも目を三角にして走るわけにもいかない。そこで他の走行モードが活きてくる。レインモードは、マシンのパワーの出方をとてもマイルドにしてくれる。骨抜き、とも言えるほどだ。ツーリングの帰り道にゆったり走りたい時や、渋滞時などに重宝するだろう。それぞれの走行モードは、明確な味付けがあるので楽しみの幅を広げると共に、乗り手を労ってくれる有り難いものだと感じた。



クランクが軽量化されているということで、T120と比べると低速でのパンチは薄いように感じる。低回転で、ノタノタと走っていても全く面白くない。スポーツモードでは3千回転以下のことは考えない、一気にアクセルを回す。4千回転から6千回転ほどまで、あっという間に上昇し、その間のパワーフィールはやはり鳥肌ものだ。体をぐっとバイクと同化させるように、前かがみに自ずとなってしまう。その人車一体感がたまらない、これぞ「カフェ・レーサー」の真髄だと言えるだろう。



この「媚薬」を味わう分、心身は疲労する。それは「スポーツ」をしていると思えば当然だ。このマシンは、たらたらと走ることを許してくれない。いや、走ってはいけない。スパルタンがゆえの強烈なカリスマ性。新生ボンネビル・シリーズの頂点に、君臨するに相応しいマシンだと感服した。

*ディティール説明


・タンクのデザインも、当時のスラクストンに装着されたものが踏襲されているようだ。緑タンクのトライアンフは筆者のもの。1971年製のボンネビルで、カラーは独自のものだが「スラクストン」レプリカのタンクを装着している。



・ハンドルは、トップブリッジ下でクランプされているが、そこから立ち上がっているのでハンドル自体の高さは程良い。また、こうしたクリップ・オンハンドルは「スワンネック」と言われ、昔のレーサーに使用されたディティールであることもポイントが高い。



・タンクのキャップも、50〜60年代のレースマシンによく使用された、エノット社のワンタッチ式のものをベースとしてあるため雰囲気が良い。ちなみに、このデザインは特にカフェレーサーのマシンだけに使われたわけではなく、イギリスの競技用マシンにはオン・オフ問わず、良く見られたディティールであった。



・トップブリッジや、メーター周りの仕上げはスラクストンの品質を誇示するディティールの一つ。乗り手が頻繁に視線を送る所がゆえ、このコックピットが放つ金属の味わいは所有欲を存分に満たしてくれる。当時のアフターマーケットパーツの中で、重い鉄製のトップブリッジを変更するため、軽量なアルミ製のものが販売されていた。その着目点に拍手を贈りたい。



・リムのサイズは前後17インチだという。クラシックなレーサーや、カフェレーサーであれば前後19インチや、前19・後18が定番。リムの幅はSRのように細い方が当時風にはなるが、このスラクストンにそんなアプローチはナンセンス。何をもって「カフェレーサー」を乗り手に体現させるかが重要であり、単にレトロな数値だけのディティールを含むことに意味は感じない。そのため、このスラクストンRのバランスは、現代のカフェレーサーとして秀逸なものだ。いつもは上述したサイズのリムを持つ、クラシック・モーターサイクルに親しむ筆者だが、17インチというサイズへの違和感は感じなかった。
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Special Thanks:
トライアンフ神戸

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1.12.16

Rustless フォトギャラリー マン島


Rustless ウェブサイトのフォトギャラリーに「マン島 クラシックTT & マンクスグランプリ 2015」をアップしました。マン島と言えばTTレースが有名ですが、ヴィンテージマシンを駆るモーターサイクリスト達の姿や、豊かな島の景色をお楽しみいただければ幸いです。http://rustless-gb.com/

A new photo gallery 'Isle of Man, Classic TT and Manx GP 2015' has been added on Rustless website. http://rustless-gb.com/

30.11.16

MBR プロダクツ エース・トラッカーウォレット





久しぶりのMode By Rockers プロダクツのお知らせです。
新作のウォレット、その名も「エース・トラッカーウォレット」をウェブサイト&オンラインショップにアップしました。あれこれとウェブページにて語っていますので、よろしければご覧ください!シンプルで気軽に持ち歩けるので、重宝しています。

http://mode-by-rockers.com/ の「Products」欄からご覧ください。
MBR オンラインショップ http://rockers.cart.fc2.com/
(申し訳ありませんが12月2〜5日の発送業務などはお休みさせていただきます。)

19.11.16

Rustless ウェブサイト New フォトギャラリー 「Norton Factory」



ウェブサイトのフォトギャラリーに「Norton Factory」をアップしました。イギリスのドニントンサーキットに隣接する、ドニントン・ホールという歴史ある建造物を擁する敷地にその本社・ファクトリーがあります。

A new photo gallery 'Norton factory' has been added on my website.

Rustless Website

Rustless photo galleryより Bentley 3L XT7471 


Rustless websiteのフォトギャラリーより。ベントレーの市販車としての処女作であった、3L(スリー・リッター)。1920年代初頭のマシンにして、OHCそして4バルブを備えた当時の最高峰の一台。この個体は白洲次郎氏がイギリス留学時に購入し、ヨーロッパを走り回ったベントレーそのもの。現在は日本のWakui Museumにて動態保存されています。ウェブサイトでは他の写真も掲載しています。→ http://rustless-gb.com/

From one of the photo galleries from my renewed Rustless website, Bentley 3L. This machine has an interesting story with a Japanese gentleman who was the original owner of this machine and purchased it when he lived in UK in the 20's. Now this 3L lives in a private museum but in working order and has been appeared in vintage car rallies. You can see some more photos on my website. → http://rustless-gb.com/


17.11.16

Rustless ラストレス ウェブサイトをリニューアルしました!


Rustless のウェブサイトを遂にリニューアルしました!フォトギャラリーもこれからジワジワと追加していきますので、お楽しみいただければ幸いです。また、撮影に関するベーシックな料金なども掲載してみましたので、何かお役に立てることがありましたらお気軽にお問い合わせください。

ちなみにこの一枚は、2010年撮影のNorton International。私が敬愛する、モーターサイクリスト「リック・パーキントン」さんを取材させていただいた時の、大のお気に入りです。ラストレス ウェブサイト → http://rustless-gb.com/

Finally, my website has been renewed! (But main texts are in Japanaese only at the moment, I will add English as soon as possible...) Hope you enjoy the photo gallery section which I will keep adding. This shot is from the photo gallery and one of my favourites. It is a Norton International which is owned by Mr Rick Parkington who is a true enthusiast and regular contributor of Classic bike magazine in UK. http://rustless-gb.com/




ブリブラの写真は、フェイスブックページをご覧ください。


ブリブラの写真は、フェイスブックにアップしております。
アカウントがなくても、ご覧いただけると思います。下記のリンクをクリックしてください。

ブラっとお越しいただきありがとうございました!

6.11.16

ブリブラは無事終了いたしました。


昨日のブリブラ(Brit Brat Day)にお越しいただいた皆様、ありがとうございました。気持ちのよい秋晴れに恵まれ、丁度100名の方がブラっと遊びに来てくださいました。岡山、高知、和歌山、三重、岐阜、愛知、神奈川からもお越しいただき、継続することの大切さをしみじみと感じました。

個人的にはスカイブルー&シルバーで纏められた別体ボンネビルの魅力はやはり普遍だと、じっくり味あわせていただきました。ピーシューターから奏でられる、潔い排気音はまるで調律されたかのような、心地良さを湛えていました。

次回はまた3月に予定しておりますので、ブラっとお会い出来ることを楽しみにしております。次回のお題は・・・ノートン祭り? 戦前祭り? 「おいおい、〇〇祭りも忘れるなよ〜」というリクエストもありましたら、ぜひぜひお伝え下さい。この度も素敵な集いをありがとうございました!

21.10.16

Brit Brat Day in Kobe Vol.10 ブリブラ 11月5日(土)の詳細!






Brit Brat Day in Kobe Vol.10
副題:トライアンフ祭り

ある日のこと、トライアンフをこよなく愛する友人に言われました。「BSA祭りを先にやって、なんで一番王道のトライアンフ祭りをやらんのよ?」と。「それもそうやね〜」ということで今回の副題と相成りました。

此度のトライアンフ祭りでは、純正のクラシック&ヴィンテージ トライアンフをメインとし、エンブレムや年代別に並べることが出来たらいいなと思います。カスタム系のトライアンフは、別枠のスペースを設けようかと考え中。ぱっと見た感じでタンクが違う、ハンドルがえらい上に上がってるなぁ・・・ぐらいの感じでざっくり分けさせていただきますので、ご了承ください。現行のトライアンフ乗りの方ももちろん大歓迎です。

いつものカフェレーサーの方ももちろん、ご興味がおありであれば、ジャンルを問わず大歓迎でございます。ただパーキングスペースはぴしりと分けさせていただきますので、イベントの主旨上、ご理解ください。

前回はスペースがパンパンで、パーキングの際にご迷惑をおかけしました。今回もご来場の際にお待ちいただいたり、ご迷惑をおかけすると思います。予めご容赦くださいませ。

+日時:
2016年11月 5日 (土) 午前10時より 午後13時頃まで (雨天延期)
(食事・飲み物は13時 ラストオーダー)

+開催場所:

+参加資格:
英国クラシックモーターサイクルや、カフェレーサーにお乗りの方、またそれらの車両に興味がある方。また、ブリティッシュ&車輪つながりであれば、バイクでなくとも車・自転車でのご来場も、熱烈大歓迎です。ブリティッシュカルチャー好きの方との、クロス・オーバーの場ともなれば幸いです。(今回もフェイスブックの参加表明ページはありません。また、各ショップさんへのお知らせメールも控えさせていただいております。)

+参加費:
¥500円 (ドリンク&フィンガースナック付き)
ランチ・軽食をご希望の方は別途オーダーしていただけます。高校生以下の方、お子様の参加費は無料ですが、ドリンクなどは別途お買い求めください。「北の椅子と」名物のホットサンド¥450〜や、カレー¥800もぜひ。

参加費は、ご来場の際に「食券」と交換でお支払いいただきます。車・徒歩での参加の方も敷地に入られる際に、参加費のお支払いをお願いいたします。

お子様連れも大歓迎ですが、決して目を離さないようにお願いいたします。バイクのエンジンなど、熱い部分もありますので、火傷などにも十分お気をつけ下さい。当イベント内での事故、盗難、損害などへの責任は一切負いかねます。(北の椅子とさんのカフェスペースには、素敵なお子様スペースもあります。)

+車でご来場の方
会場の隣にある、有料駐車場へお願いします。当日は管理人の方が入口付近にいらっしゃると思います。駐車料金は一律¥500です。ちなみに参加費とは別料金です。イベント会場に入られる際は、お一人ずつ別途参加費である「食券」をご購入いただきます。

 *会場手前の、運河沿いへの駐車はくれぐれもご遠慮ください。すぐに苦情が来てしまうそうです。ご友人をお誘い頂ける場合は、会場隣の有料駐車場のこともお伝えください。 店舗の向かいのスペースが使えなくなってしまいましたので、クラシックカーの方への無料スペースが残念ながら取れなくなってしまいました。ご容赦ください。

+今回ジャンブルは無しです。

+いつもの注意点など:

・延期・中止の場合は、前日の午後11時の時点で、ブログ&Facebook上にお知らせを掲載します。

・当日はパーキングスペースをメーカーや車種などで分けさせていただきますので、ご了承ください。

・大人として、モーターサイクリストとしてマナーある行動をお願いいたします。(これまで騒音の苦情は受けておりません。いつもありがとうございます。)甘美なエキゾーストノートは控えめでお願いいたします。

・車種の垣根を超え、気軽に談笑出来る場となることを願っています!

・当日はスナップ写真を撮影いたします。SNSや雑誌などのメディアに使わせていただくかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

・お帰りの際は、近隣交差点の一旦停止をいつも以上に気持ちよく決め、道交法の厳守をお願いいたします。


ブリブラのFacebookページはこちら。
https://www.facebook.com/pages/Brit-Brat-Day/1511060525826888

インスタに写真をあげられる際は、ぜひ #ブリブラ #britbratday のハッシュタグをお使いください。

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これまでの神戸でのブリブラの模様です:

・ブリブラ 2016年3月 ようやく良い天気。これまでで最高の盛り上がり。
写真はこちらのフェイスブックページのアルバムをご覧ください。
https://www.facebook.com/pg/Brit-Brat-Day-1511060525826888/photos/?tab=album&album_id=1697481110518161


・ブリブラ 2015年11月 再び微妙な天気

・ブリブラ 2015年3月 雨模様 レイニーブラットDAY 

・ブリブラ 2014年11月 初ジャンブル
(フルアルバムはフェイスブックにて公開しています。ブログに全部を上げ忘れていました・・・)

・ブリブラ 2014年3月 BSA祭り 


・ブリブラ 2013年11月 神戸での初開催。


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Brit Brat Day (通称 ブリブラ)とは? 開催場所について。

コンセプトは、ただぶらっと走ったら集まってしまった、というものでツーリングの目的地にするもよし、ここで集合してその後走りに行くも良し、神戸の街に繰り出すも良し、ご自由にこの集いをご利用ください。

場所は、兵庫区の和田岬。その運河沿いにある元材木加工所にて、ご夫婦で運営されている北欧ヴィンテージ家具屋&カフェです。いつもはお休みの土曜日をブリブラのためにオープンしてくださいます。参加費としてご来場時に、¥500円のドリンク&お菓子 チケットを購入していただきます。希望者の方には、外飲み用に紙コップでサーブも可能です。(室内は禁煙です。)運河沿いのインダストリアルな感じがいいんです。

それではブラッとお会いしましょう!

主催:Rustless Production Hiro (前田 宏行)

12.10.16

次回のBrit Brat Day ブリブラは11月5日(土)!



次回のBrit Brat Day「ブリブラ」は、11月5日(土)に決定いたしました! 今回のお題は前回から匂わせていた英車の王道「トライアンフ祭り」。告知が一ヶ月を切ってしまいごめんなさい。

純正をメインとする、トライアンフをこよなく愛する方が今回の主役です。いつもの英車・カフェレーサーの方もブラっとお会い出来ることを楽しみにしています!

場所:いつもの神戸・和田岬の「北の椅子と」

日時:11月5日(土) 午前10時から13時ごろまで
(飲み物・食べ物は13時前にラストオーダー)

参加費:いつもの¥500円 ワンドリンク・フィンガースナック付き

「北の椅子と」名物(!?)のホットサンド¥450〜 や、カレー ¥800もぜひぜひ。

詳細はイベントの10日ほど前に当ブログにアップ予定ですので、またお知らせいたします。

Rustless Production
前田 宏行 (Hiro)



24.3.16

Rustlessは現在インスタをメインに更新中です。

Hello there!

ブリブラのハイライトを、インスタをメインにアップ中です。

Facebookには同じものを公開しているのですが、
このブログ上ではそれぞれの写真のキャプションなどを
どうアップしようか思案中です。

ぜひぜひインスタもご覧ください。
(アカウントが無くても大丈夫です。)




このような感じでアップしています。↓


Thank you for your visiting.
See you next time!

12.3.16

ブリブラ、ありがとうございました!

Hello there!



本日は、ブリブラにお越しいただきありがとうございました!Ducati 900SS祭り?と言ってしまえるほどのイタリアのべっぴんにもお集まりいただき光栄でした。バイクは英車をメインに約80台ほどだったでしょうか。たくさんの方にお集まりいただき、本当にありがとうございました。お天気にもようやく恵まれ、「カフェレーサー祭り」というキーワードに響いた、新旧様々なバイク乗りの方々がお越しくださいました。

あっちやこっちや動きまわり、既に足が嬉しい筋肉痛です。笑 写真もボチボチをアップしていこうと思いますが、しばらく整理に時間がかかりそうです。もしインスタなどでアップして頂ける場合は、ぜひ #britbratday #ブリブラ のハッシュタグをご利用いただけますと幸いです。「お、俺のバイクの写真〜!」と、交流の一歩にもお使いいただければと思います。 「毎度」も「久しぶり」も「はじめまして」も、あちこちで飛び交う、良い場として少しずつ成長してきたような気がしました。また11月にブラっとお会いできることを楽しみにしています。次回の副題は、「トライアンフ祭り」です!今回もありがとうございました。

Brit Brat Day was a great success. Nearly 100 people and around 80 bikes gathered. This was one of the highlights of the day, a row of Ducati 900SS! I didn’t expect to see six 900SSs in one time. What a cool sight. I will update the shots from this gathering time by time.


Thank you for your visiting.
See you next time!

11.3.16

ブリブラ NEWS!

Hello there!

明日のパーキングスペースについて、あれこれ考えております。
「カフェレーサー」というと、私にとってはイギリスの60年台が中心なのですが、
色々な捉え方があるのだなぁと既にこの言葉の広さに驚いています。




明日のブリブラでは、製材所内にマチレスG50をメインディッシュとし、ブリティッシュ・カフェレーサーを並べる、仮想ミュージアム?にしようと思います。こちらの製材所をお見逃しなく〜。これは前々回、雨が降ってしまった時に、大阪のDさんがレースで使用されているノートンマンクスと、ロブノース・トライデントを持ってきてくださった胸熱の一枚。

パーキングスペースへの誘導で、恐らくテンパります。ご来場のタイミングによって、お待たせすることもあると思いますが、どうぞご容赦ください。笑

それでは明日、ブラっと遊びに来ていただけることを楽しみにしています!お帰りの際の、交差点での一旦停止もバチッと決めて気持良くお帰り下さい。

Thank you for your visiting.
See you next time!


ブリブラ NEWS!

Hello there!

ブリブラいよいよ明日です。
お天気もようやくまともで、ホッとしています。
明日、ブラっとお気軽にお越しくださいね。


マチレスのG50に続き、BSA ゴールドスターの最初期モデルであるM24 Gold Starも「無事に到着できたら乗って行くわ、多分」とのことです。笑 「ゴールドスターの由来」については省きますが、ブルックランズ・サーキットでの「ゴールドスター」バッジ獲得を記念し、1938年に初めてBSAよりM24「ゴールドスター」というモデルが登場しました。この最初期モデルは、たった2年しか製造されませんでした。
現存台数そのものが少ない、希少車であるゴールドスターのM24がいよいよブリブラに!G50同様に、最上のリスペクトでお迎えしたいと思います。エンジン部の目印としては、プッシュロッド・トンネルが、上下でボルト留めされているところでしょうか。最終モデルのエンジン型式「DBD」へと続くそのヒストリー・ピースをぜひ穴が開くほど眺めていただければと思います。
ちなみにこの写真のマシンは、世界一M24に精通しているイギリスのエンスージアストの方の一台。このM24は、市販車の通算「2」台目というマシンで、当時のペイントも纏っておりまさにプライスレス。そしてこの撮影場所は、BSA Gold Starの歴史が生まれたブルックランズのコース場というダメ押しの一枚。
ブリブラのお知らせ1
戦前も数台お越しいただくことになりそうで、パーキングスペースでの僕のテンパリ具合を考え、英車は潔く、これまで通り別枠といたします。また、スペースや出入りの都合上、歩道へ停めていただくことがあるかもしれません。どのようなマシンが、どういう順番でお越しいただけるのかがいつも出たとこ勝負ですので、お迎えの際にすこーしお待ちいただくこともありますが、ご容赦下さい。
ブリブラのお知らせ2
当日のスペシャルメニューのお知らせを北の椅子とさんより。「この度のスペシャルはハーブソーセージのホットドック!人気急上昇中のブーランジェリームラタのハードパンにはさんでボリューミーに仕上げます。ぜひお召し上がりください!」 とのことです、是非ともかぶりついてください!

ブリブラの詳細は、少し前の投稿をご覧ください。
それでは明日、ブラっとお会いできることを楽しみにしています!

Thank you for your visiting.
See you next time!

10.3.16

ブリブラNEWS!

Hello there!
ブリブラNEWSです。


ブリブラの「カフェレーサー祭り」の目玉マシンは、本物のレーサーであるマチレス G50!オーナーであるT氏によると「多分持っていく」ということなので、程々にご期待ください。笑

マチレス G50は、AJSの7Rを元に開発された、500ccの生粋のレーシングマシンで1958年に登場しました。複雑で、ボリュームのあるDOHCのノートン・マンクスと比べ、シンプルなOHCを採用し、車重も軽く仕上げられました。フェザーベッドのマンクスが50年代初頭に登場し、その頃に華々しい戦果を上げたことを考えると、単気筒レーサーのG50の登場は遅すぎた、とも言われているようです。

現在でもマンクスと肩を並べる、単気筒レーサーの代表格としてヒストリックレースで愛され続けている名車です。金色にペイントされたマグネシウムのカバーが、最大の特徴の一つですね。ぜひ、穴が開くほど眺めていただければと思います。

最近はインスタを頻繁にアップしています。こちらも覗いてみてくださいね。

This gorgeous Matchless G50 will be displayed at my organising meeting, 'Brit Brat Day'. Huge thanks to the owner, Mr Tajima. This shot was taken at a classic motorcycle racing in Japan called Legend of Classic.

Thank you for your visiting.
See you next time!

1.3.16

Brit Brat Day in Kobe Vol.9 ブリブラ 3月12日(土)の詳細!


Brit Brat Day in Kobe Vol.9
副題:カフェレーサー祭り

 またしてもやって参りました、ブリブラの季節。「次はいつなん?」とちょくちょく聞いていただきありがとうございます。今のところ、年2回、3月と11月を基本としています。

今回のブリブラは、副題を「カフェレーサー祭り」とし、英国車はもちろん、国産、米国産、ヨーロッパ産、年式関係なく、「カフェレーサー」というコンセプトで製作されたマシンにフォーカスを当てたいと思います。ですので、店舗前の一番目立つスペースには、クリップオンハンドルのマシンをズラリと並べたいと思っております。

一昔・二昔前は、ヤマハSRは「英車に乗りたい人」のステップバイクというイメージもあり、実際に英国車のデカールを貼り付けることを、メディアも軽率に煽ってしまったため、結果としてSRのポジションをおかしいものにしてしまうこととなりました。しかし、あの頃と比べると英車自体がぐっと身近になり、そしてSR自体も普遍的な魅力に溢れるマシンとして「SR」というジャンルを築くに至ったと思います。SRが何かの真似をする時代はとうに終わりました。

だからこそ、パリッと仕上げられたカフェレーサーであれば、国籍・年代関係なく、そこに注ぎ込められたパッションの部分を共感できるはず、と思った次第です。ぜひ、ブラッと遊びに来てくださいね。私はいつもの駐車場&撮影係として、皆様をお迎えいたします。


+日時:
2016年 3月 12日 (土) 午前10時より 午後13時30分まで (雨天延期)
(食事・飲み物は13時 ラストオーダー)

+開催場所:

+参加資格:
英国クラシックモーターサイクルや、カフェレーサーにお乗りの方、またそれらの車両に興味がある方。また、ブリティッシュ&車輪つながりであれば、バイクでなくとも車・自転車でのご来場も、熱烈大歓迎です。ブリティッシュカルチャー好きの方との、クロス・オーバーの場ともなれば幸いです。(今回はフェイスブックの参加表明ページはありません。)

+参加費:
¥500円 (ドリンク&フィンガースナック付き)
ランチ・軽食をご希望の方は別途オーダーしていただけます。高校生以下の方、お子様の参加費は無料ですが、ドリンクなどは別途お買い求めください。

参加費は、ご来場の際に「食券」と交換でお支払いいただきます。車・徒歩での参加の方も敷地に入られる際に、参加費のお支払いをお願いいたします。

お子様連れも大歓迎ですが、決して目を離さないようにお願いいたします。バイクのエンジンなど、熱い部分もありますので、火傷などにも十分お気をつけ下さい。当イベント内での事故、盗難、損害などへの責任は一切負いかねます。


+車でご来場の方
隣の有料駐車場へお願いします。当日は係の方が入口付近にいらっしゃると思います。駐車料金は一律¥500です。*会場手前の、運河沿いへの駐車はくれぐれもご遠慮ください。すぐに苦情が来てしまうそうです。ご友人をお誘い頂ける場合は、会場隣の有料駐車場のこともお伝えください。 店舗の向かいのスペースが使えなくなってしまいましたので、クラシックカーの方への無料スペースが残念ながら取れなくなってしまいました。ご容赦ください。

+今回ジャンブルは無しです。

+いつもの注意点など:

・延期の場合は、前日の午後11時の時点で、ブログ&Facebook上にお知らせを掲載します。

・当日はパーキングスペースをメーカーや車種などで分けさせていただきますので、ご了承ください。

・大人として、モーターサイクリストとしてマナーある行動をお願いいたします。(これまで騒音の苦情は受けておりません。いつもありがとうございます。)甘美なエキゾーストノートは控えめでお願いいたします。

・車種の垣根を超え、気軽に談笑出来る場となることを願っています!

・当日はスナップ写真を撮影いたします。SNSや雑誌などのメディアに使わせていただくかもしれませんので、あらかじめご了承ください。

・お帰りの際は、近隣交差点の一旦停止をいつも以上に気持ちよく決め、道交法の厳守をお願いいたします。


ブリブラのFacebookページはこちら。

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これまでの神戸でのブリブラの模様です:


・ブリブラ 2015年11月 再び微妙な天気

・ブリブラ 2015年3月 雨模様 レイニーブラットDAY 

・ブリブラ 2014年11月 初ジャンブル
(フルアルバムはフェイスブックにて公開しています。ブログに全部を上げ忘れていました・・・)

・ブリブラ 2014年3月 BSA祭り 


・ブリブラ 2013年11月 神戸での初開催。


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Brit Brat Day (通称 ブリブラ)とは? 開催場所について。

コンセプトは、ただぶらっと走ったら集まってしまった、というものでツーリングの目的地にするもよし、ここで集合してその後走りに行くも良し、神戸の街に繰り出すも良し、ご自由にこの集いをご利用ください。

場所は、兵庫区の和田岬。その運河沿いにある元材木加工所にて、ご夫婦で運営されている北欧ヴィンテージ家具屋&カフェです。いつもはお休みの土曜日をブリブラのためにオープンしてくださいます。参加費としてご来場時に、¥500円のドリンク&お菓子 チケットを購入していただきます。希望者の方には、外飲み用に紙コップでサーブも可能です。(室内は禁煙です。)運河沿いのインダストリアルな感じがいいんです。

それではブラッとお会いしましょう!

主催:Rustless Production Hiro (前田 宏行)

29.2.16

Rustless Production on Instagram

Hello there!

軽い気持ちで始めたインスタですが、
最近はこちらがメインになってしまいました。

撮影した時期に左右されず、
思いついた写真を上げていますのでぜひご覧ください。




Thank you for your visiting.
See you next time!



26.2.16

Contribution: Clutch Magazine vol.48 Metisse Triumph Desert Racer

Hello there!

今回のクラッチマガジンには
スティーブ・マックイーンが「ベストハンドリング」と
讃えたことでも知られる、「Metisse Triumph」について
寄稿させていただきました!




Clutch Webにも、記事紹介ページがあります。
誌面には登場しない写真・記述もアップしていますので、
ぜひ合わせてご覧ください。

Thank you for your visiting.
See you next time!

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最近はインスタをメインにアップしていますので、
こちらもぜひ覗いてみてください。


17.2.16

トライアンフ 水冷 ボンネビル ストリートツイン試乗!

 Hello there! 巷で話題の水冷化したトライアンフのニューボンネビルシリーズ。

 今回はこの新型、水冷ボンネビル・シリーズのストリートツインのインプレッションをクラシック・ブリティッシュバイク好きの目線よりお伝えします。


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Photo/Text Hiro 前田 宏行 (Rustless Production)

 まず空冷・DOHCエンジンのボンネビルと並んで展示されている姿を見て、そのコンパクト感に驚いた。実際に跨ってみると脚付きも良い。900ccという排気量で、乾燥重量は200kgを下回っている。これまでの空冷モデルと比べるとその軽さは明らかで、押し引きの感覚ではもっと軽いようにさえ思える。クラシック・トライアンフの真骨頂とも言える魅力の一つにその「軽さ」が挙げられるので、試乗への期待が一層高まった。

追記:重量についての以前の説明を修正・追記します。(2016年3月20日)
新型・ストリートツインの乾燥重量は198kg
新型・T120 水冷OHCボンネビルの乾燥重量は224kg
旧型・空冷DOHCモデルの乾燥重量は214kg
(空冷DOHCでも、キャストホイール仕様の乾燥重量は209kg)

オイルやガソリンを含む、装備重量(車両重量)と混同しやすいのでご注意を。

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 エンジンをスタートさせる。キルスイッチとスターターボタンが兼用となったことで知らぬ間にキルスイッチを触ってしまい、エンジンが掛からない!ということを防いでくれる。エキゾースト・ノートは、これでノーマルなのか、と思うほどに元気だ。決してうるさい訳ではないが、しっかりと主張する音量だ。エキゾーストパイプから、サイレンサーへの繋がりもスムース。空冷モデルのエキパイは、サイレンサーへのつながりが同一線上ではなかったが、こちらはとても潔い。エキパイがエンジン下部に差し掛かる辺りで触媒へと一度経路を変更し、また本来のラインへと接合される。そのエキパイの箇所にはカバーがあるが、特に気にはならなかった。今回の水冷化により、フレームのダブルクレードル部の中央にラジエーターが備えられた。華奢なイメージは若干損なわれたのかもしれないが、しかしその水冷化によって、クラシックトライアンフを想起させるエンジンフィンの造詣が可能となった恩恵の方が大きいように思う。


 クラッチは新たに装備されたアシストクラッチのおかげでまさにフェザーライト。引く感触はあるものの、そのタッチは本当に軽い。長距離や渋滞にはまった時のことを考えると、心強い。1速へと送り込む。「カツーン」としっかりとしたストローク感で、硬質なタッチが足に伝わる。クラッチの軽さとは逆の明確さがあって、そのギャップが一つの「味」とも捉えられるのかと思った。ワイヤーを必要としない、ライド・バイ・ワイヤも装備された。いつも強制開閉のキャブ車ばかり乗っているためだろう、キャブの中にあるスライドが開いていく感触とは異なるため、出だしのアクセル開度が掴みにくかったが、これは単純に慣れの問題。


 先だって試乗させていただいた、空冷モデルのスクランブラーも270度クランクを備えるが、この新型では低中速での躍動感とパワーが強調されている。今回OHCとなったことにより、ロッカーボックスがコンパクトに、そしてあえてパワーの盛り上がりを演出しているのだな、と感じた。ゆったりとした幹線道路で、勢い良くスロットルを開けてみる。体が置いて行かれる様な、クラっと来る程の激しい加速ではないが、十分に満たされる。それほど高回転まで回すことは出来なかったが、緩急の操作共に素直で、思った通りに反応してくれた。アイドリング時には排気音に混ざり、カチカチと刻むメカノイズにも親しみを覚えたが、これは好き嫌いが分かれるかもしれない。


 ホイールはフロントが18インチ、リアが17インチ。往年のタイヤが新型ボンネビルのために刷新され、装着されているそうだ。スクランブラーやT10019x17だ。スクランブラーは立ちがとても強く感じられ、カーブを曲がる際に意識が必要だった。この日、筆者が乗っていたカワサキ・W1SAのハンドリングと比べても、このスクランブラーの「立とうとする頑固さ」には驚いた。しかし、ストリートツインはとてもニュートラルだ。曲がりしなに、入り込もうとするわけでもなく、立とうとするわけでもない。ひとつ目の角を曲がった時から、すでに見知った相棒のような、そんな気にさせてくれた。

 「大型バイク」というボリューム感には欠けるので、どっしりと構える面では、空冷モデルに軍配が上がる。しかし、「大型なのにこんなに軽く、コンパクト」がクラシック・トライアンフと相通ずる、新型の最大の魅力だとやはり思う。空冷モデルのスクランブラーは、クラシックバイクで言うとノートン・コマンドー的な車格感、と言えばいいだろうか。ストリートツインは、上述したようにまさにユニットのトライアンフツインのサイズ感で、飄々と駆けるイメージ。ふと気になったので、ホイールベースを幾つかピックアップしてみた。空冷ボンネビルが、コマンドーやW800などよりも随分長いことに驚いた。やはり、ストリートツインは、クラシックトライアンフや、SRに近い数値だったことに納得。

ストリートツイン 1,415mm
空冷ボンネビル 1,500mm
1968年 トライアンフ ボンネビル 1,410mm
ヤマハ SR 1,410mm
1971年 ノートンコマンド 1,441mm
カワサキ W800 1,465mm
カワサキ W1SA 1,420mm



 信号待ちで、ふとスリムなタンクに目をやるとその左右からシリンダーヘッドの角張が視界に入る。そしてその先にはエキゾーストパイプ。この眺めが、まさにクラシックのトライアンフツインのそれと見事にオーバーラップした。クランクケースカバーのデザインもしかり。ユニットエンジンの、タイミングサイドの逆三角型のケース、プライマリー&クラッチサイドのケースのシェイプ。そのデザインソースが詳らかにされている。エンジン内部のデザインはどうなっているのだろう。当時のそれは、カムギアなどの配置により生まれたもので、何かを目指してつくられたものではない。別体のあの美しいタイミングカバーも、点火と発電を担うマグネトーとダイナモをタイミングギアの左右に配置するため、結果として生まれたシェイプだ。デザインの踏襲に重きをおいて、よくこの形に収まったものだなぁと感服。



 今回の試乗は20分強のもので、高速道路も使用していない。だから、長距離を共にするとまた違う面も見えるだろう。長旅をするには、1,200cc6速を備える水冷ボンネビルがかなり魅力的に映る。チョイ乗り、空いた下道、ワインディングが好みの方にはこのストリートツインが程良いように思える。個人的には、スポークホイールを纏うボンネビルよりも、こちらのキャストの方がより現代的で好みだ。

 試乗が終わりに近づいた頃、膝の内側が暖かいことに気付いた。エンジンの熱が、伝わってきているのだろう。これは今まで乗ってきたバーチカルツインで、あまり感じたことがない類のものに思われた。これは、この時の乗車位置や、しっかりとニーグリップをする癖のせいかもしれない・・・これは距離を走ってみないと分からないが、試乗後もしばらくはそこに感覚が残っていた。そのことをスタッフの方に伝えると、ニーグリップよりも、足首のグリップを意識すると良いのでは、というアドバイスをいただいた。



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 ロンドンのクラシックバイク乗りの友人には、現代のマシンも共に愛用している人々も多い。彼らは、クラシックバイクをもう何十年も乗り続けているので、クラシックバイクでのハードコアな旅はもう十分経験したのかもしれない。いい意味で、肩の力が抜けているのだ。クラシックと、モダンとの楽しみを上手に使い分けている。

 日本では、クラシック乗りはクラシックオンリー。現行のトラは、トラではない、というような乱暴な声も聞いたことがある。(それはW系などでも同じだろう。)でもその考え方は、他者を否定することで、自分の存在を肯定するようにも思え、バイクで味わえる「フリーダム」とはそもそもかけ離れているように思う。

 クラシックと現代のバイクは当たり前だが別物であり、それぞれの楽しみ方がある。じゃあ、両方楽しめたら、もっと楽しいよね?というメッセージを、このストリートツインは代弁してくれた気がして、とても嬉しかった。

 空冷モデルのボンネビルは、「なるほど、こう現代に生まれ変わったか」で、水冷モデルの新型ボンネビルは、「なるほど、こう熟成されたか」という切り口がしっくりくるように思う。筆者は、取材であちこちへ旅する際の相棒として、欲しいなぁと心が揺り動かされた。
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Special Thanks:
トライアンフ神戸

最後までご覧頂き、ありがとうございました!

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